光のあて方で、こんなにも違って見えるなんて。ルーブル美術館で学んだ「見せない美しさ」の話
こんにちは。ウッドフィールド代表のタカシマです。
先日、フランス・パリのルーブル美術館を訪れる機会がありました。
モナリザやミロのヴィーナス、ナポレオンの戴冠など、世界的に有名な名画や彫刻が並ぶあの場所です。
私は美術館が好きなんですが、中でもルーブル美術館は、いつか行ってみたい場所のひとつでした。
本や映像で目にした作品たちを、今度は自分の目で見られると思うと、出発前からかなり楽しみにしていました。
そして実際に、館内に足を踏み入れてすぐ、思わず立ち止まってしまいました。
「なんだこの展示の仕方は……」と。
“照らし方”ひとつで、こんなにも印象が変わる
実はルーブル美術館って絵や彫刻のひとつひとつに、ちゃんと“光”の設計がされているんですよね。
正面からバンと照らすだけではなく、角度をつけたり、周囲をあえて暗くしたり、
まるで「この角度から見てください」と作品自体が語りかけてくるような展示ばかり。
モナリザだって、顔に自然と視線が集まるよう、照明が緻密に計算されているんです。
つまり、“見せたいもの”を見せ、“見せたくないもの”は見せない。
それがあの空間全体で徹底されていて、驚きました。
展示空間がまるごと、「何を見せ、何を見せないか」の設計で成り立っている。
これって、まさにデザインの本質そのものだなと感じました。
プロダクトにも通じる考え方
ルーブルで感じた“見せ方の設計”は、
実はプロダクトのデザインにもそのまま通じる考え方です。
ウッドフィールドの商品も、
「どこを見せたいか」「どこは見せすぎない方が美しいか」を意識してデザインしています。
たとえば、
金具の大きさ、色、レザーの幅...
ほんの少しの違いで、首につけた時の見え方の印象がガラッと変わります。
ちょっとの差なのに、
見た時の印象が全然変わってくるので面白いな〜って思います。
余計な情報を削ぎ落とし、でも伝えたいことはちゃんと伝える。
そんな“見せ方のバランス”が、プロダクトをデザインする時にも求められるんですよね。
まとめ:伝えたいのは、見た目の派手さより“本質の美”
ルーブル美術館で改めて感じたのは、
「見せ方」そのものが美しさであり、設計の力だということでした。
そしてその考え方は、アートに限らず、
私たちのものづくりにも、確かに通じています。
ウッドフィールドの製品も、
「目立たせる」ためではなく、「美しく在る」ためのデザインを大切にしています。
派手ではないけれど、見る人にそっと届くような美しさ。
そんな静かなデザインを、これからも大切に育てていきたいと思います。